自己紹介

はじめましてスマートニュースでプロダクトマネージャーをやっている前田です。元々はソフトウェアエンジニアとして働いてましたが現在は広告プロダクトとUSのgrowth施策関連のプロダクトマネージャーをやっています。

今回は、スマートニュースにおけるプロダクトマネージャーの役割や考え方について少し紹介したいと思います。

(写真は弊社のUSオフィスでとった一枚です。写ってるのは期待の新星のshun.yaoさん)

スマートニュースはテクノロジーで成長する会社である

スタートアップであればなおさらですが、ほとんどの場合において会社は成長に最も必要なことに大部分のリソースを投下します。

そのため会社が「何で」成長するのか、それは会社を特徴付ける非常に重要な要素であると考えています(多くの場合において、これはサービスの競争力と同義です)。

過去に自分が携わっていたSNSやC2Cサービスを主とする会社の場合は、競争力となっていたのは市場におけるシェアや企画の出来でした。当然、メンバーはそこに集中し、頭を悩ませることになります。

では、スマートニュースはどうか?

スマートニュースは広告やコンテンツの「配信技術」で成長する会社です。 我々は日々ここに集中し、頭を悩ませます。

ニュースアプリは、ネットワーク外部性が一切効かない領域であり、純粋な広告やコンテンツ配信のアルゴリズムが勝負になる領域なのです。 スマートニュースも技術に継続的に投資することで、現在までの成長を実現してきました。

エンジニアの討論。スマートニュースには中国人エンジニアも多く、このmtgは中国語でした

エンジニアの討論。スマートニュースには中国人エンジニアも多く、このmtgは中国語でした

エンジニアの技術的なアイディアで売上やDAUを時には数十%単位で成長させる。エンジニアにとってこんなに楽しい環境があるでしょうか?スマートニュースでは日々そのようなことが行われています。

予断ですが、必要は発明の母という言葉の通り世の中で最も機械学習などの技術が進んでる会社の例であるFacebook や Google なども、広告やコンテンツ配信で売上を立てている会社です。 これは、このような領域が技術投資により直接的に成長できる領域であることが大きな要因となっているでしょう。

プロダクトマネージャーの役割

スマートニュースのプロダクトマネージャーはエンジニア出身のメンバーが多く、その最も重要な仕事は「テクノロジーを使ってスケールすることが出来る問題は何なのか?」を定義することです。

プロダクトマネージャーは問題を考えるとき、「その問題を解くための、平均的プロダクトと最高水準のプロダクト、そこに何倍の差を見出せるか?」を考えます。

1.5倍の差なのか? 10倍の差なのか? 100倍の差なのか? この差が大きいときに初めて、その問題が「テクノロジーを使ってスケールすることが出来る問題」であると定義することができるのです。

このように問題を定義してしまえば、あとはエンジニアチームが長期間にわたってそれを改善し、事業やプロダクトは継続的に成長していく。

そのような環境を作るのがスマートニュースのプロダクトマネージャーの役目なのです。

広告配信プラットフォームの事例: Ad Networkの是非

実際にこのような考えが意思決定に影響した事例を一つ紹介します。

それは「スマートニュースとして Ad Network 事業を拡大するべきか?」という問題が議論されたときの事例です。

スマートニュースのように広告で収益化している会社の多くは Ad Network 事業を展開することが多いです(Ad Network とは、自社の広告配信システムを使って、自社とは関係ない web site やアプリに対して広告配信をして収益を得ることを言います)

Ad Network 事業の最大のメリットは自社のユーザー数に依存しない形で売上を構築することができるという点にあります。しかも、配信可能な面を追加で獲得していけば、比較的安定した売上伸長が見込めます。

スマートニュースはリリース初期から mixi アプリに広告配信をさせていただいているのですが、それ以上に拡大はしてきませんでした。僕が広告チームのプロダクトマネージャーをになった2年弱前から今に至るまで、これを拡大しようという議論が何度もされてきました。しかし、現在ではこれ以上拡大しないという意思決定がされています。

その大きな要因の一つとして Ad Network 事業を行うことでテクノロジーによるスケーラビリティが低くなっていくことを危惧したという点が挙げられます(もちろん、スマートニュース単体での収益が伸びており、そこに注力したかったこともあるのですが)

Ad Network 事業で大きな売上を立てるためには、自社のユーザーでないユーザーに対して広告配信を行う必要があります。このような売上のシェアが大きくなるとどうなるでしょうか?

これらのユーザーに関しては、保持しているデータ量が圧倒的に少ないです。そして、データ量は Machine Learning の源泉です。このようなユーザーによる売上のシェアが大きくなればなるほど、 Machine Learning によるレバレッジが効きずらい状況になって行きます(もちろん、会社によって事情は違いますが)。

  • テクノロジーでレバレッジが効いた状態を長期にわたって保ちたい
  • スマートニュース自体が現時点において大きく成長中

この二点をもとにAd network 事業を大きく拡大していくことはしないという意思決定をしています。

スマートニュースが注力する領域

では、どこに注力してるのか?スマートニュースの広告配信プラットフォームは以下の二つの課題に注力しています。

  • 広告主の本質的な価値の最適化
  • 人がしている仕事の自動化、機械化

これらの課題は比較的長期に渡って持続するだろうと考えています。また、テクノロジーによって10倍のパフォーマンスを出せる領域です。

現在スマートニュースが開発している多くのものは、この領域のものとなっています(もちろんそれ以外もありますが)。

具体的にどのようなことをやっているのかについては近日中にこちらのブログでご紹介できると思います。

まとめ

スマートニュースはテクノロジーによって直接的にプロダクトとビジネスを成長をできるエンジニアにとって非常におもしろい環境です。

そして、このような環境は短期的な売上や事業の成長を追うことよりもテクノロジーに長期的に投資してプロダクトをよくしていくという思想のもと意識的に維持しています。 もし、スマートニュースのプロダクトマネージャーやエンジニアに少しでも興味をもっていただいたらぜひ応募をご検討ください。 様々なポジションが絶賛オープンです。

実際技術的にどんなことを中でやってるのか、話したいことは無限にあるのでなんとなく話聞きたいなーという方はこちらからご連絡いただくか、僕(shuntaro.maeda@smartnews.com)まで直接ご連絡いただければ!

会社も今過去3年くらいで一番伸びていますし、本当に面白い状況なのでいっしょに働く仲間を探してます!!